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ギターがうまくなるための1つの秘訣
〜器用貧乏さんに送るメッセージ〜
(オールジャンル共通)
一生懸命をお金をためて、はたまた男の40回払いで奥さんに黙って、晴れてギターを購入したならやっぱり上手くなりたいですよね。店長も万年、中級?を早く脱出したいものだと思っております。さて、ギターが上達するための近道なんてあるのでしょうか?考察していきたいと思います。
日本人がはじめてギターを買うと何をするかというと、最も多くの人が最初に購入するであろう、例えば鉄弦のアコースティックギターの場合、ジャカジャカ弾き、いわゆるフォークギター弾きをやりますよね。歌本のようなもので、コードダイアグラムを見て、だいたいのコードを覚えます。そしてコード覚えたならちょっとアルペジオでもやってみるかなぁとなり、そこからいろいろ好みに応じて練習することが分かれていくように思われます。
ここで、やりたいジャンルの音楽が決まっていてそれをマスターするために一生懸命邁進していく方は全く問題ありません。そのままそれを継続していけばとても上手になると思います。いいですよね、そういう姿勢、見ていてい気持ちがいいものです。
さてさて一番困ったちゃんはどんなタイプかと申しますと、あれこれいろんなジャンルに手を付けてしまう方です。これ、店長も、まさに!それに当てはまってしまいます。先ほどのアルペジオをだいたいチャカポコやった後、たぶん、ソロが弾きたくなります。鉄弦のアコースティックギターから、さらにエレキギターを購入してペンタトニックスケールを覚え、ダイアトニックスケールを覚え、ブルースなど弾いてみたり。
お!結構いけるじゃんと思いジャズやってみるかぁ?みたいな・・・でジャズで挫折しつつ、フラメンコもいいなぁ〜などとフラメンコギターを購入してやってみるが・・うーーん、あまりうまくならない。挙句はバンドやりたいなぁ、ベースもいいなぁ。エレキベースを買ってバンドで遊んでみる。
結局、あれやこれや手を出してみてどれもまあまあ全くの素人よりは弾けますレベルの状態に落ち着きます。そうこうしているうちに仕事も人生も忙しくなり、マスターしたと大声で言えるほどのものはなく、高らかにギター弾けます!とはあまり言えない状況で人生を終えていくイメージばかりが目立ってしまう。
あ、これ自分だ!とおもった方、いらっしゃいませんか?
安心してください、ここにも一人そういうのがいますので。。
向学心があることはとても良いことでモチベーションにもなりますし、もともと持っているエネルギーがある方なのだと思います。そしてある程度器用なのだと思います。そつなくこなす器用貧乏さんとでも言うのでしょうか。でも本心ではもっと1つのことに突き抜けたいと思っているのではないでしょうか。
音楽が多様化し、一人のギタリストを追いかけてみてもその人のバックグランドは多種多様でいろんなジャンルから影響を受けているため真面目な人は、それを全部やらなきゃ。。と思って1から学習しようとする。でも冷静に考えてみてどうでしょう?それをすることって可能でしょうか?例え、学校や仕事がなくて1日中ギターを弾けたとしても、とてもじゃないができないのではないでしょうか?
練習の鬼と言われたPat Methenyは1日14時間、練習していたそうです。Steve Vaiも1日10時間は弾いていた。そしてPaco de Luciaに至っては小学校さえもろくに行かせてもらえず練習していたそうです。いずれももともと音楽の才能、ギターの才能があった人達です。
彼らに共通していることはどんなところかお分かりになりますでしょうか?
そう、彼らはやっている音楽のジャンルが固定されているのです。もちろん楽曲によっては他ジャンルの要素を取り入れることはあっても、中心の音楽、自分自身のバックボーンはゆるぎないものなのです。それは彼らのアイデンティティであり個性であり、1音聞けば彼らのサウンドだ!と分かるくらいのレベルになっています。
こんな超一流になれるなどということはなかなか思えないかと思いますが、その姿勢を真似ることはとても意味のあることのように思います。いろんなジャンル、いろんな楽器をやることは楽しいし、それはそれで楽しめる部分はあると思います。ただし、それを実践するにも結構な時間と労力は必要かと思います。
ここで1つの提案があります。この限られた時間と体力とを1つのジャンル、1つの楽器に注いでみてはどうでしょうか。それは、ロックでも良いし、ジャズでも良いし、ブルースでも良いし、フラメンコでも良いと思います。しばらくの間、例えば、1年〜2年くらい1つのジャンル縛りで計画的にトレーニングしていったら、自分自身がイメージしていたレベルに相当近づくように思います。
楽器をマスターするには、単調なことを続けて飽きてくることに対する忍耐力と根気が必要なのかもしれません。多ジャンルをそつなくこなすことは、なんとなくカッコいいイメージがあるかもしれませんが、きちんと音楽を聴いている人からするとなんか軽くてイージーな感じがして心にグッとくることは少ないと思います。プロでもいろんなことができるギタリストのアルバムはバラエティに富んでいるのかもしれませんが正直いってつまらないものが多いです。
いろんなタイプのギターを使うのは気分転換になってアリだと思うのですが、真剣に取り組むジャンルは固定して、目指すギタリストも一人に絞ってトレーニングをしていくと、これまでの散漫な状態から脱出できて自分の目指す場所への近道になるのではないでしょうか。Pat Methenyがゴリゴリのブルースを弾くこともなければビセンテ・アミーゴがロックを弾くこともありません。超一流でさえ目指すべきジャンルは1つであるのですから、そうでない人がそれ以上をできることはないと思います。
なお、この提案は、万年中級レベルと感じている方で、そこから1歩突き抜けたいと思っている方へのメッセージであって、いろんなことを万遍なくやりたい人にとってはフィットしないかもしれません。至極当たり前のようなことを書いておりますが、ギターをやり始めたころの一人のプレイヤーに対する憧れを意外に忘れてしまっていたり、器用な故のあれやこれやに手を出してしまう現状に改めて気付いて欲しいなぁという思いで記載させていただきました。
もちろん、自分自身に対する戒めが一番大きいかもしれません。
店長しるす
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