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ピッキングを強くしよう!
〜ナイロン弦ギターをかっこよく弾くために〜
日本人のギターの弾き方と外国人のギターの弾き方の違いで1番大きな違いをご存じでしょうか。それは右手のピッキングです。※左利きの場合には右手のピッキング。ピックを持っている場合でも持っていない場合でも同様です。クラシックギターをがっつり学んでいる人は別です。彼らは、右手の強化を徹底的にやっているのでアポヤンドで演奏した場合には、相当なダイナミクスを付けることができます。
ギターはいつの時代からか爪弾く、ポロンポロンと弾く・・というイメージがどこかにないでしょうか?これは70年代のフォークブームからおそらくは継承されているのでしょうが、時にはそういう柔らかい感じで弾くこともあるでしょうが、それがメインになってしまっている。それか、ローコードをジャンジャカ弾くいわゆるフォーク弾き。この2択になっていないでしょうか。
日本人の演奏に迫力がなくなんかポロポロ弾いている状態になっているのは、住環境のせいもあるのですが50年近くも継承されてしまったフォーク弾きの影響があるのではないでしょうか。ちょっと脱線しますが、コードを覚えるのもこのフォークの悪影響があって、より高度なジャズ、アドリブプレイを学習する際にコードの構成音を把握するための作業を邪魔しているように感じています。
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このポロンポロンのフォーク弾きで最も悪い影響が出てしまうのはギターを選定する時です。ギターを製作している職人さんともよく話すのですが、このフォーク弾きでポロポロ弾いて鳴らないギターだとされてしまうことが一番悲しいと、彼らにとっては本意ではないのです。なぜなら、そのギターがもつポテンシャルを最大にするためには、もっと強く弾いてヒットポイントがハマって綺麗にコードを鳴らせたときにあるからなのです。実はこれはエレキギターも同じで外国人はほんとピッキングが強い!だからいい音が出やすいとも言えるでしょう。
なかなか試奏の時に強くピッキングができないと思われるかもしれませんが、常日頃から強く弾くことができれば、ギターに対してのコントロールが効くのでそのような心配は無用かと思われます。要は雑に弾くこと=強く弾くこと ではないということです。ギターを弾くときにはついつい左手の技巧的な部分に着目しがちなのですが、最も重要なのはピッキングする手の方だと思っています。?
一般にナイロン弦は、鉄弦に較べて弾力があります。これに抗して指で弦を強くはじくことによって初めて音も大きくなります。原理は簡単です。これを鉄弦のポロンポロン弾きで試されても楽器本来が持っているポテンシャルを引き出せてはいないのです。鳴らないなぁと嘆く前に、鳴らせるようにピッキングする手を準備する必要があるかと思います。初心者さんにはこちらが弾いてみせたり、簡単なアドバイスをするだけで鳴る、鳴らないの感覚を体現していただけるはずです。
ちなみに英語で爪弾くはStrumming、かき鳴らすもStrummingです。日本語のいわゆる爪弾くはそれにSoftlyなどが付加されると近いイメージになります。つまり、ギターを弾くのはStrummingしなくてはいけないのです。Strumming softlyは、単に優しく弾くになってしまいます。とにかくStrum、かき鳴らしましょう!
難しそうなフレーズをてんこ盛りにするよりも、しっかりピッキングができるようになれば必然的にうまく聞こえてくるものです。それは音が安定してくるので不安定なサウンドを聴かされているよりもしっかりした音が聞こえてきたときの方が心に響いてくるからだと思われます。当たり前のことを当たり前のように再現し表現することができるようになれば、かっこよい演奏ができるようになります。
そのためには、まずはピッキングの強化です。今日から日頃の練習に意識してみませんか。
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